大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和28(あ)5409 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人桜井紀及び被告人本人の上告趣意について。

論旨は、第一審及び原審が所論証人及び鑑定の申請を却下したことを憲法三七

条二項に違反すると主張するが、憲法三七条二項は、裁判所は被告人側の申請にか

かる証人は不必要と思われる者まですべて取り調べなければならないという趣旨で

はないこと、当裁判所大法廷判決(昭和二三年(れ)第八八号同年六月二三日大法

廷判決、集二巻七号七三四頁、同年(れ)第二三〇号同年七月二九日大法廷判決、

集二巻九号一〇四五頁参照)の判示するところであるから、所論証拠申請を却下し

たことを目して違憲であるといえないことは右判例に徴し明らかである。その他の

違憲の主張は、原判決が本件建造物をAの所有であるとし、所論調停調書が真正に

作成されたものであるとした認定の誤認であることを前提とするものであるか、単

なる訴訟法違反を違憲に名をかりて主張するものに外ならないので採用できない(

第一審における証人B尋問の際には、弁護人及び被告人も同証人を尋問しているこ

と記録上明らかで、被告人の尋問が中断された事実を認めるに足りる証跡はない。

また、原審に事実誤認があることも認められない)。

なお、被告人本人の昭和二九年五月二四日附趣意書、同年一〇月一一日附上申書、

昭和三〇年二月一〇目附第三回趣意書、同年九月三〇日附請願書及び同日附上申書

は、いずれも上告趣意書提出期限後の提出にかかるものであるから、これに対して

は判断しない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三〇年一一月二九日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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